社交不安障害
人前で話すときや、初対面の人と会うときに、極度に緊張してしまい、困った経験はありませんか?単なる「あがり症」と片付けてしまいがちですが、「社交不安障害(SAD)」の可能性があります。富山市上飯野にあるたての心療クリニックでは、人前での緊張や不安でお悩みの皆様に寄り添い、丁寧な診療を行っています。このページでは、社交不安障害について分かりやすく解説します。
社交不安障害(SAD)とは?
社交不安障害(SAD)は、人前で恥をかくことや、否定的な評価を受けることへの強い不安や恐怖を感じる病気です。そのため、人前に出ることを避けたり、極度に緊張してしまったりします。
日本では、約10人に1人が生涯のうちに社交不安障害を経験すると言われています。発症年齢は比較的若く、10代で発症することもあります。富山県でも、人前での緊張や不安に悩む方は少なくありません。特に、仕事や人間関係で人との関わりが多い方に多く見られる傾向があります。
症状
社交不安障害の主な症状は、以下のような社交場面での強い不安や恐怖です。
- 人前で話すこと: プレゼンテーション、会議での発言、スピーチなど。
- 初対面の人と会うこと: 自己紹介、面接、パーティーなど。
- 注目を浴びる場面: 食事中、字を書いているときなど、人から見られていると感じる状況。
- その他: 電話をかける、公衆トイレを使う、など。
これらの状況で、以下のような症状が現れます。
精神症状
- 強い不安、恐怖
- 人からどう思われているか過剰に気にする
- 恥をかくことへの恐れ
- 緊張して頭が真っ白になる
身体症状
- 赤面
- 動悸、心臓がドキドキする
- 発汗
- 手足の震え
- 口の渇き
- 吐き気、腹痛
- 声の震え
これらの症状によって、仕事や学校、人間関係などに支障をきたし、日常生活の質が著しく低下することがあります。
原因
社交不安障害の原因は、はっきりとわかっていませんが、様々な要因が複雑に絡み合って発症すると考えられています。
生物学的要因
- 遺伝的要因:家族に不安障害やうつ病の人がいる場合、発症リスクが高くなる可能性があります。
- 脳内の神経伝達物質の異常:脳内の神経伝達物質(セロトニン、ノルアドレナリン、GABAなど)のバランスの乱れが、不安の発生に関与していると考えられています。
心理社会的要因
- 過去のトラウマ:幼少期の虐待やいじめ、人前で恥をかいた経験などが影響する可能性もあります。
- 環境要因:厳しい家庭環境や養育環境が影響する可能性もあります。
- 性格傾向:内向的、神経質な性格の人は、不安を感じやすい傾向があります。
治療法
社交不安障害は適切な治療を受けることで改善が見込める病気です。たての心療クリニックでは、患者様一人ひとりの症状や状況に合わせて、最適な治療法をご提案します。
- 薬物療法: 抗うつ薬(SSRIなど)、抗不安薬などを用いて、不安や緊張を和らげます。当クリニックでは、副作用にも配慮しながら、患者様に合ったお薬を処方いたします。
- 精神療法: 認知行動療法などが有効です。認知行動療法では、不安を感じやすい考え方の癖を修正したり、不安な状況に段階的に慣れていく練習(暴露療法)などを行います。当クリニックでは、経験豊富な公認心理師がご希望に応じ対応いたします。
- 生活習慣の改善: 十分な睡眠、バランスの取れた食事、適度な運動を心がけ、カフェインやアルコールの過剰摂取は避けましょう。
- 血液検査について: 通常、社交不安障害の診断に血液検査は必須ではありません。ただし、不安症状が他の身体疾患(例えば甲状腺機能亢進症など)によって引き起こされている可能性を考慮する必要がある場合、鑑別診断のために血液検査を行うことがあります。
まとめ – 富山市上飯野のたての心療クリニックへご相談ください
人前での緊張や不安でお悩みの方は、一人で悩まずに、お気軽にご相談ください。富山市上飯野のたての心療クリニックでは、地域の皆様の心の健康をサポートするために、経験豊富な医師と心理師が親身になって診療を行っています。