認知症
「物忘れがひどくなった」「同じことを何度も聞くようになった」といった経験はありませんか?これらの症状は、認知症の初期症状である可能性も考えられます。富山市上飯野にあるたての心療クリニックでは、物忘れや認知機能の低下でお悩みの皆様、またご家族の方々に寄り添い、丁寧な診療とサポートを行っています。このページでは、認知症について分かりやすく解説します。
認知症とは?
認知症は、脳の様々な病気によって記憶力や判断力などの認知機能が低下し、日常生活に支障をきたす状態です。進行性の病気で、認知症は一つの病名ではなく、様々な原因疾患によって引き起こされる症候群の総称です。代表的な原因疾患には、アルツハイマー型認知症、脳血管性認知症、レビー小体型認知症、前頭側頭型認知症などがあります。
日本では、高齢化に伴い認知症の患者数は増加しており、2025年には約700万人に達すると推計されています。富山県でも高齢化が進んでおり、認知症は決して他人事ではありません。
症状
認知症の症状は、原因疾患や進行度によって異なりますが、主な症状として以下のものがあります。
中核症状(認知機能の低下)
- 記憶障害:新しいことを覚えられない、昔のことも忘れてしまう。
- 見当識障害:時間や場所、人が分からなくなる。
- 実行機能障害:計画を立てたり、物事を順序立てて行うことが難しくなる。
- 失語・失行・失認:言葉が出てこない、道具の使い方が分からなくなる、物の名前が分からなくなる。
周辺症状(行動・心理症状、BPSD)
- 徘徊
- 妄想(物盗られ妄想、嫉妬妄想など)
- 幻覚
- 抑うつ、不安
- 興奮、攻撃性
- 不眠
これらの症状は、患者様本人だけでなく、ご家族の生活にも大きな影響を与えることがあります。
原因
認知症の原因は、原因疾患によって異なります。
- アルツハイマー型認知症: 脳内にアミロイドβタンパク質やタウタンパク質が蓄積することが原因と考えられています。
- 脳血管性認知症: 脳梗塞や脳出血などの脳血管障害によって、脳の血流が阻害されることが原因です。
- レビー小体型認知症: 脳内にレビー小体という特殊な構造物が蓄積することが原因です。
- 前頭側頭型認知症: 前頭葉や側頭葉の神経細胞が変性することが原因です。
加齢、遺伝、生活習慣(高血圧、糖尿病、喫煙、運動不足など)も認知症のリスクを高める要因と考えられています。
治療法
認知症の治療は、症状の進行を遅らせ、患者様が可能な限り自立した生活を送れるようにサポートすることを目的としています。たての心療クリニックでは、患者様とご家族の状況に合わせて、最適な治療法をご提案します。
- 薬物療法: 認知機能の低下を遅らせる薬(コリンエステラーゼ阻害薬、NMDA受容体拮抗薬など)や、周辺症状を緩和する薬(抗精神病薬、抗うつ薬、抗不安薬など)が用いられます。
- 非薬物療法:薬を使わない治療法も認知症を遅らせるため重要です。ご家族への介護指導や相談も行います。当クリニックでは、経験豊富な医師と公認心理師が連携し、患者様とご家族をサポートいたします。
- 生活習慣の改善: バランスの取れた食事、適度な運動、知的活動、社会参加などは、認知機能の維持に役立ちます。
- 血液検査について: 認知症の原因を特定するため、または他の病気との鑑別を行うために、必要に応じて血液検査を行うことがあります。例えば、甲状腺機能低下症、ビタミンB群欠乏などは、認知症と類似した症状を引き起こすことがあります。また、血管性認知症のリスク因子(高血圧、高脂血症、糖尿病など)を評価するために血液検査を行うこともあります。
- 画像検査について: 認知症の診断や他の疾患との鑑別のために、必要に応じて画像検査を行います。当クリニックでは、富山市医師会健康管理センターなど連携施設にて頭部MRIを撮影することが可能です。MRI検査により、アルツハイマー型認知症における海馬の萎縮や、血管性認知症に関連する脳梗塞・脳出血の有無を評価できます。適切な診断を行い、最適な治療につなげるため、画像検査の活用も検討します。
まとめ – 富山市上飯野のたての心療クリニックへご相談ください
物忘れが気になる方、ご家族のことでお悩みの方は、一人で悩まずに、お気軽にご相談ください。早期の診断と適切な治療、そしてご家族のサポートが、認知症の進行を遅らせ、より良い生活を送るために重要です。富山市上飯野のたての心療クリニックでは、地域の皆様の心の健康をサポートするために、経験豊富な医師と心理師が親身になって診療を行っています。