強迫性障害
「何度も手を洗ってしまう」「戸締りを何度も確認してしまう」「同じ考えがぐるぐると巡ってしまう」といった経験はありませんか?日常生活で誰しも多少のこだわりや心配事はありますが、それらが過剰になり、日常生活に支障をきたすほどになると、「強迫性障害(OCD)」の可能性があります。富山市上飯野にあるたての心療クリニックでは、強迫観念や強迫行為でお悩みの皆様に寄り添い、丁寧な診療を行っています。このページでは、強迫性障害について分かりやすく解説します。
強迫性障害(OCD)とは?
強迫性障害(OCD)は、不合理だと分かっていても頭から離れない考え(強迫観念)や、その不安を打ち消すために何度も繰り返してしまう行為(強迫行為)を特徴とする精神疾患です。本人は苦痛を感じながらも、それらを抑えることができず、日常生活に大きな支障をきたします。
日本では、約100人に2〜3人が強迫性障害を経験すると言われています。発症年齢は比較的若く、10代で発症することもあります。富山県でも、強迫観念や強迫行為に苦しんでいる方は少なくありません。特に、几帳面で完璧主義な性格傾向を持つ方に多く見られる傾向があります。
症状
強迫性障害の主な症状は、強迫観念と強迫行為です。
- 強迫観念: 頭の中に繰り返し浮かんでくる、不快で不合理な考え、イメージ、衝動です。例としては、「汚染への恐怖」(細菌、ウイルスなど)、「不完全さへの不安」(左右対称でないと気が済まない)、「危害を加えることへの恐れ」(自分の行動で誰かを傷つけてしまうのではないか)などがあります。
- 強迫行為: 強迫観念によって引き起こされる不安や苦痛を軽減するために行う、反復的な行動や思考です。例としては、「手洗い」、「確認行為」(戸締り、ガス栓など)、「数える」、「並べる」、「祈る」、「心の中で言葉を繰り返す」などがあります。
これらの症状によって、時間やエネルギーが浪費され、仕事、学業、人間関係、日常生活などに大きな支障をきたします。
原因
強迫性障害の原因は、はっきりとわかっていませんが、様々な要因が複雑に絡み合って発症すると考えられています。
生物学的要因
- 遺伝的要因:家族に強迫性障害や他の精神疾患の人がいる場合、発症リスクが高くなる可能性があります。
- 脳内の神経伝達物質の異常:脳内の神経伝達物質(セロトニンなど)のバランスの乱れが、強迫観念や強迫行為の発生に関与していると考えられています。
心理社会的要因
- 過去のトラウマ:過去のトラウマ体験やストレスフルな出来事が影響する可能性もあります。
- 養育環境:厳しい家庭環境や養育環境が影響する可能性もあります。
- 性格傾向:几帳面、完璧主義、責任感が強い性格の人は、強迫観念にとらわれやすい傾向があります。
治療法
強迫性障害は適切な治療を受けることで改善が見込める病気です。たての心療クリニックでは、患者様一人ひとりの症状や状況に合わせて、最適な治療法をご提案します。
- 薬物療法: SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)などの抗うつ薬が有効と言われています。当クリニックでは、副作用にも配慮しながら、患者様に合ったお薬を処方いたします。
- 精神療法: 認知行動療法の中でも、特に暴露反応妨害法(ERP)が効果的です。暴露反応妨害法では、強迫観念を意図的に引き起こし、強迫行為をしないように練習することで、不安や苦痛に慣れていくことを目指します。当クリニックでは、経験豊富な公認心理師がご希望に応じ対応いたします。
- 血液検査について: 通常、強迫性障害の診断に血液検査は必須ではありません。しかし、まれに他の病気との鑑別のために血液検査が必要になることがあります。例えば、甲状腺機能の異常が強迫症状と類似した症状を引き起こすことがあります。
まとめ – 富山市上飯野のたての心療クリニックへご相談ください
強迫観念や強迫行為でお悩みの方は、一人で悩まずに、お気軽にご相談ください。早期の診断と適切な治療が、症状の改善と日常生活の質の向上につながります。富山市上飯野のたての心療クリニックでは、地域の皆様の心の健康をサポートするために、経験豊富な医師と公認心理師が親身になって診療を行っています。