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産後うつ

出産は、女性にとって人生における大きな出来事の一つです。新しい命の誕生は喜びに満ち溢れているはずですが、出産後、心身に様々な不調を感じる方も少なくありません。「気分が落ち込む」「涙もろくなった」「赤ちゃんのお世話をするのがつらい」といった経験はありませんか?それは一時的なものかもしれませんが、そのような状態が長く続く場合は、「産後うつ」のサインかもしれません。富山市上飯野にあるたての心療クリニックでは、出産後の心身の不調でお悩みの皆様に寄り添い、丁寧な診療を行っています。このページでは、産後うつについて分かりやすく解説します。 

産後うつとは? 

産後うつは、出産後数週間から数ヶ月以内に発症するうつ病の一種です。出産という大きな出来事を経て、ホルモンバランスの急激な変化や育児による環境の変化などが重なり、心身に様々な不調が現れます。単なる「マタニティブルーズ」と呼ばれる一時的な気分の落ち込みとは異なり、日常生活に支障をきたすほどの深刻な状態です。 

日本では、出産した女性の約10人に1人が産後うつを経験すると言われています。富山県でも、出産後の育児や環境の変化によるストレスを抱える方は多く、決して珍しい病気ではありません。特に、核家族化が進み、周囲のサポートを受けにくい状況にある方、初めての出産で不安が大きい方などは、よりリスクが高いと言われています。 

症状 

産後うつの症状は、通常のうつ病と共通する部分もありますが、育児に関連した特有の症状も見られます。主な症状として以下のものがあります。 

精神症状

  • 気分の落ち込み(抑うつ気分):憂うつ、悲しみ、絶望感、不安、焦燥感など。 
  • 涙もろくなる、些細なことで泣いてしまう。 
  • 喜びや興味の喪失:今まで楽しめていたことに興味がなくなる、育児を楽しめない。 
  • 意欲・興味の喪失:何をするのも億劫になる、赤ちゃんのお世話をするのがつらい。 
  • 罪悪感・自己否定感:母親として失格だと感じる、自分を責める。 
  • 育児への不安や自信の喪失:赤ちゃんのお世話がうまくできないのではないかという不安、自分には育児は無理だと感じる。 
  • 希死念慮:死について考える、死にたいと思う。 

身体症状

  • 睡眠障害:不眠(寝つきが悪い、夜中に目が覚める、朝早く目が覚める)、過眠など。 
  • 食欲不振または過食:食欲がわかない、または逆に食べ過ぎてしまう。 
  • 倦怠感・疲労感:常に疲れている感じがする、体がだるい。 

これらの症状が2週間以上続く場合は、産後うつの可能性を考え、専門医に相談することをお勧めします。 

原因 

産後うつの原因はハッキリとわかっていませんが、一つではなく、様々な要因が複雑に絡み合って発症すると考えられています。 

生物学的要因

  • ホルモンバランスの急激な変化:出産に伴い、エストロゲンやプロゲステロンなどの女性ホルモンが急激に減少することが、脳内の神経伝達物質に影響を与え、うつ症状を引き起こすと考えられています。 
  • 遺伝的要因:親や兄弟姉妹など、血縁者にうつ病の人がいる場合、発症リスクが高くなる可能性があります。 

心理社会的要因

  • 育児のストレス:初めての育児への不安、睡眠不足、24時間体制の育児による疲労、周囲のサポート不足など。 
  • 環境の変化:生活リズムの変化、家族関係の変化、住環境の変化など。 
  • 性格傾向:几帳面、完璧主義、責任感が強い性格の人は、ストレスをため込みやすく、産後うつになりやすい傾向があると言われています。 
  • 過去のトラウマ:出産時のトラウマ体験などが影響する可能性もあります。 

治療法 

産後うつは適切な治療を受けることで改善が見込める病気です。たての心療クリニックでは、患者様一人ひとりの症状や状況に合わせて、最適な治療法をご提案します。 

  • 薬物療法:抗うつ薬などを用いて、脳内の神経伝達物質のバランスを整えます。当クリニックでは、副作用にも配慮しながら、患者様に合ったお薬を処方いたします。 
  • 精神療法:カウンセリングなどを通して、育児の不安やストレスへの対処法を学んだり、心の負担を軽減したりします。 
  • 周囲のサポート:家族やパートナーの協力、家事や育児のサポート、休息時間の確保などが非常に重要です。地域の育児支援サービスなどを活用することも有効です。 
  • 血液検査について:産後うつの診断自体に血液検査は必須ではありません。ただし、甲状腺機能低下症など、産後うつと類似した症状を示す疾患を除外するために、医師の判断により血液検査を行うことがあります。甲状腺機能の異常は産後の女性に見られることも珍しくないため、鑑別のために検査が推奨される場合があります。 

まとめ – 富山市上飯野のたての心療クリニックへご相談ください 

産後うつは、早期に適切な治療と周囲のサポートを受けることで改善が見込める病気です。症状を放置すると、日常生活に大きな支障をきたすだけでなく、育児にも悪影響を及ぼす可能性があります。富山市上飯野のたての心療クリニックでは、産後の女性の健康をサポートするために、経験豊富な医師と心理師が親身になって診療を行っています。もし、出産後の心身の不調を感じているなら、一人で悩まずに、お気軽にご相談ください。

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