PMS・PMDD
月経前になると、心身に様々な不調を感じることはありませんか?イライラしたり、憂うつになったり、体が重くだるくなったり…。それは一時的なものかもしれませんが、月経周期に合わせて繰り返し現れる場合は、「PMS(月経前症候群)」またはより重い症状を示す「PMDD(月経前不快気分障害)」の可能性があります。富山市上飯野にあるたての心療クリニックでは、月経前の心身の不調でお悩みの皆様に寄り添い、丁寧な診療を行っています。このページでは、PMSとPMDDについて分かりやすく解説します。
PMS(月経前症候群)・PMDD(月経前不快気分障害)とは?
PMS(Premenstrual Syndrome:月経前症候群)は、月経開始の数日前から現れる、精神的または身体的な不快な症状の総称です。PMDD(Premenstrual Dysphoric Disorder:月経前不快気分障害)は、PMSの中でも特に精神症状が強く、日常生活に支障をきたすほど重い状態を指します。
日本では、月経のある女性の多くが何らかのPMS症状を経験すると言われており、そのうち数パーセントがPMDDに該当するとされています。富山県でも、月経周期に伴う不調で悩んでいる女性は少なくありません。特に、20-40代の女性は、仕事や家庭、育児など様々な役割を担う中で、PMS/PMDDの症状が生活に大きな影響を与えやすいと言えます。
症状
PMS/PMDDの症状は個人差が大きく、その種類も多岐に渡ります。主な症状として以下のものがあります。
精神症状
- イライラ、怒りっぽくなる
- 憂うつ、悲しみ、絶望感
- 不安、緊張
- 気分の変動が激しい
- 集中力の低下
- 睡眠障害(不眠、過眠)
- 疲労感、倦怠感
身体症状
- 腹痛、腰痛
- 頭痛
- 乳房の張り、痛み
- むくみ、体重増加
- 吐き気、便秘、下痢
- 食欲の変化(食欲不振または過食)
PMDDでは、特に抑うつ気分、不安、情緒不安定、怒りといった症状が強く現れ、仕事や人間関係に支障をきたすことがあります。
原因
PMS/PMDDの明確な原因はまだ解明されていませんが、女性ホルモンの変動、神経伝達物質の異常、遺伝的要因、心理社会的要因などが複雑に絡み合って発症すると考えられています。
- 女性ホルモンの変動: 月経周期に伴うエストロゲンとプロゲステロンの急激な変動が、脳内の神経伝達物質に影響を与え、症状を引き起こすと考えられています。
- 神経伝達物質の異常: セロトニンなどの神経伝達物質の機能低下が、気分の変動に関与している可能性があります。
- 遺伝的要因: 家族にPMS/PMDDの人がいる場合、発症リスクが高くなる可能性があります。
- 心理社会的要因: ストレス、生活習慣の乱れ、過去のトラウマなどが症状に影響を与える可能性があります。
治療法
PMS/PMDDの症状を軽減するための様々な治療法があります。たての心療クリニックでは、患者様一人ひとりの症状や状況に合わせて、最適な治療法をご提案します。
- 薬物療法:
- 対症療法:痛み止めや漢方薬などを用いて、症状を緩和します。
- ホルモン療法:低用量ピルなどを用いて、ホルモンバランスを整えます。産婦人科医と連携し治療を行うこともあります。
- 精神安定剤・抗うつ薬:症状に応じて、抗不安薬やSSRIなどの抗うつ薬が用いられることがあります。当クリニックでは、副作用にも配慮しながら、必要最小限の処方を心がけています。
- 精神療法: カウンセリングなどを通して、ストレスへの対処法を学んだり、心の負担を軽減したりします。
- 生活習慣の改善: バランスの取れた食事、規則正しい睡眠、適度な運動を心がけることが大切です。カフェインやアルコールの摂取を控え、ストレスを溜め込まないようにすることも重要です。
- 血液検査について: 通常、PMS/PMDDの診断に血液検査は必須ではありません。ただし、他の病気との鑑別が必要な場合や、ホルモン療法を行う前に身体的な問題がないか確認する場合に、医師の判断により血液検査を行うことがあります。例えば、甲状腺機能の異常はPMSと類似した症状を引き起こすことがあります。
まとめ – 富山市上飯野のたての心療クリニックへご相談ください
月経前の心身の不調でお悩みの方は、一人で悩まずに、お気軽にご相談ください。適切な治療と生活習慣の見直しによって、症状をコントロールし、快適な生活を送ることができます。富山市上飯野のたての心療クリニックでは、地域の皆様の心の健康をサポートするために、経験豊富な医師と心理師が親身になって診療を行っています。